冠のマナーと作法-命名

命名

時期は「お七夜」までに

赤ちゃんの名前は、法的には出生届を誕生から二週間以内に決めればいいのですが、「お七夜」という祝いの席で命名が披露されるのがしきたりです。かけがえのないわが子の誕生を祝福するのですから、「お七夜」までに間に合わせます。

名づけ親

昔は一族の長老格か祖父母、あるいは仲人、恩師、有力者などに命名を依頼することがほとんどでしたが、この頃は両親が相談して名前を決めるのが普通になりました。

依頼のしかたと謝礼

名づけ親に依頼すると、名づけ親は「お七夜」に間に合うように命名書を書いて親に渡します。しかし、贈られた命名が両親の気に入らない場合もでてこないとは限りません。といって、いったんお願いした以上、気に入らないからといから命名し直してくれとは頼みにくい。しぶしぶ気にいらない名前でも我慢をしなければなりません。
こんなことにならないように、両親がいくつか気に入った名前の候補を並べて、その中から名づけ親に選んでもらうやり方が、無難で賢明です。頼まれた名づけ親のほうも、気が楽ですし、負担も軽くなります。

◇表書きは「御礼」

名前をつけてもらいましら、名づけ親への謝礼は欠かせません。現金で贈るのは失礼にあたり、酒とか菓子とか、嗜好品を贈るのがいいでしょう。のし紙をかけて表書きは「御礼」とします。

名前に使える文字

かわいいわが子によい名前をつけたいのは親として当然ですが、つい奇抜になったり、こりすぎた名前にしがちです。
「この漢字が好きだから、絶対にこれを使うんだ」と変わった漢字やひねった読み方をする親も少なくありませんが、やはり子どもの身になってつけることです。親の好みでつけるのは考えものです。
あくまでも、親しみやすさ、呼びやすさ、書きやすさを念頭におくことです。かわいい名前をつけたはいいが、おとなになって本人が恥ずかしい思いをすることのないように配慮します。
名前で使える文字は、常用漢字のほか、人名漢字があります。ひらがな、カタカナも使ってもかまいません。

命名書

名前を決めましたら、「命名書」という形式で名前を書くのがしきたりです。

命名書の書き方

「命名書」には正式と略式があります。
正式な「命名書」は横長の奉書紙を使います。奉書紙を左、右の順に三つ折りにして、表に「命名」と濃い墨で筆書きします。三つ折りの奉書紙を開いて、右肩に父親の名前と続柄を書き、中央部分に大きく名前を墨書し、左下に生年月日をやや小さく記します。三つ折りの左部分には、右肩に年月日、左下に父母の名前を並べて記します。命名を頼まれた名づけ親の場合は、父母の名前のところに、自分の名前を書きます。「○○太郎、花子夫婦の依嘱により」と自分の名前の前にいれます。
略式の「命名書」は、半紙を使います。中央の上に「命名」と記し、その下に大きく名前を墨書して、名前の左側に生年月日を加えます。

命名書の飾り方

正式の「命名書」は、三つ折りにした奉書紙を上包みし、三方にのせて、神棚か床の間に飾ります。神棚にはお神酒、赤飯を供えます。、神棚や床の間がない場合は、飾り棚や机の上に飾ります。
略式の場合は、半紙を鴨居や赤ちゃんの枕元の壁などに貼って披露します。
命名書」を下げる時期は、はがす時期については特にきまりはありませんが、出生届を提出する日を目安にするといいでしょう。