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【 結婚記念日 】
明治時代からの習慣
年に一回、結婚式を挙げた月日に、夫婦同士、あるいは親類、知人たちと祝う習慣は、もともと欧米で始められたもので、日本にはありませんでした。キリスト教団には、アニヴァーサリーといっていろいろと記念日を決めて祝う風習があり、結婚記念日もそのひとつとして祝われました。
日本に入ったのは明治二十七年に“大婚二十五祝典”として明治天皇のいわゆる銀婚式が祝われたのが最初で、その後、次第に庶民の間にも普及し、銀婚式、金婚式が盛大に祝われることが多くなりました。
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年数 |
名称 |
意味 |
| 1年 |
紙婚式 | |
| 2年 |
綿婚式(藁婚式) | 質素倹約を意味し、贅沢を戒める |
| 3年 |
革婚式(菓子婚式) | そろそろ倦怠期、革のように粘り強く |
| 4年 |
書籍婚式(花婚式) | 花が咲き、実がなるように |
| 5年 |
木婚式 | 夫婦がやっと1本の木のように一体になる |
| 6年 |
鉄婚式 | 鉄のように強い人生を |
| 7年 |
銅婚式 | 家族、財産の安定を銅に例えて |
| 8年 |
青銅婚式 | 弾力性のある2人の生活を |
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9年 |
器婚式 | 陶器を大事に扱ってヒビが入らなかった |
| 10年 |
鈴婚式 | 錫のように美しさと柔らかさを兼ね備えて |
| 11年 |
鋼鉄婚式 | 鋼のように強い愛の力で結ばれて |
| 12年 |
絹婚式 | 絹のようなきめ細やかな2人の愛情 |
| 13年 |
レース婚式 | さらに深く綾なす愛の証 |
| 14年 |
象牙婚式 | 象牙のように年齢を重ねて輝く価値 |
| 15年 |
水晶婚式 | 透明で曇りのない水晶のような信頼 |
| 20年 |
磁器婚式 | 年代と共に値打ちが増す磁器のような夫婦 |
| 25年 |
銀婚式 | 結婚生活の一区切り、いぶし銀の美しさ |
| 30年 |
真珠婚式 | 富と健康をあらわす海の宝石に例えて |
| 35年
| 珊瑚婚式(ひすい婚式) | 永い年月を経て成長する珊瑚に例えて |
| 40年 |
ルビー婚式(毛織婚式) | 深赤色のような2人の深い信頼と誠意 |
| 45年 |
サファイア婚式 | 誠実と徳望で結ばれた結婚生活 |
| 50年 |
金婚式 | 金色の輝きを得たという豊かさで大きな記念日 |
| 55年 |
エメラルド婚式 | 深く静かで尊い夫婦の生活 |
| 60年 |
ダイヤモンド婚式(英) | 長寿と一族の繁栄を意味する最高の結婚記念日 |
| 75年
| ダイヤモンド婚式(米) | 同 上 |
紙婚式からダイヤモンド婚式まで
結婚記念日は、一年目の紙婚式から七十五年目の(また六十年目)のダイヤモンド婚式まで細かく名称が決められていて、ことに十五年目の水晶婚式までは、毎年、記念日の名称がつけられています。しかも、これらの名称は、時代とともに変化していて、国や地方によって違うこともあります。同じ年の記念日でも、いくつもの名称を持っていることがあります。
しかし、始めから現在のようにたくさんあったわけではありません。十九世紀半ばのイギリスの文献には、五年目(木婚式)、十五年目(銅婚式)、二十五年目(銀婚式)、五十年目(金婚式)、六十年目(ダイヤモンド婚式)の五記念日が記録されているだけでした。アメリカでは、ダイヤモンド婚式は七十五年目となっています。
やがて、だんだんと派手になり、これらに十年目(鈴婚式)、二十年目(陶器婚式)が加わり、さらに三十年目(象牙婚式)、四十年目(毛織婚式)、四十五年目(絹婚式)が追加されました。
その後、ことにアメリカでは貴金属宝石商などの商人たちの宣伝によって、上図のような表のような記念日が定着しました。
年数が経つほど高価な品の名がつけられたわけで、今と昔とでは、貴重品の観念が変わりはありませんが、かつては毛織、絹、象牙、陶器、銅などが非常に高価であったとわかります。現在では、銅婚式は七年目、絹は十二年目、象牙は十四年目に転落してしまいました。陶器にいたっては、二十年目の磁器と分かれて九年目へと大転落してしまいました。
現在の結婚記念日は、国や地方によって名称が異なり、ことにアメリカ様式とイギリス様式とがあり、アメリカ様式のほうが日本的になっています。
いずれにしても、古今東西を問わず、主に銀婚式と金婚式が主に祝われます。
紙婚式はぜひ祝いたい
結婚記念日は毎年一回あります。年に一回は夫婦だけで祝い合い、愛を確かめ合うのもいいでしょう。祝い方には、これといったきまりはありません。原則的には内祝いですから、夫婦だけで思い出の店に食事に行ったり、新婚旅行地を再び訪れたり、お互い日頃ほしがっているものを贈り合ったりすればいいでしょう。
プレゼントの品物は、それぞれの結婚記念日のシンボルに関する製品を贈るといいでしょう。一年目の紙婚式のシンボルは紙でできたもので、アルバム、好きな作家の本、画集など。二年目の綿婚式には、シンボルであります木綿製品を。藁婚式とも呼ばれますので藁製の工芸品を贈って、五年目の木婚式には額縁、オルゴール、椅子、飾り時計など木製品といった具合に。
しかし、何も業者の商魂に踊らされることはありません。シンボルにこだわらず、経済力に応じて、お互いにほしい物を贈るといいでしょう。
ただ結婚一年目の紙婚式は、新婚気分も抜けない甘い気分で、シンボルである紙製品で二人だけの祝宴を祝うのもいいでしょう。紙コップに紙のお皿、紙のナプキンなどシンボルの紙製品は安上がりで、新家庭には負担が少なくていいでしょう。紙婚式で質素に祝い、年々、夫婦協力して次第に祝い方を充実させていきます。
結婚一年目には、仲人や世話になった人、両親への挨拶だけ欠かさないでほしいものです。
銀婚式・金婚式の祝い方
毎年の結婚記念日は夫婦や家庭で祝う内祝いという形をとりますが二十五年目の銀婚式、五十年目の金婚式は、ホテルや料亭、レストランなどでパーティー形式で盛大に祝われることが増えています。自宅、近所の会館で祝宴を開かれることもあります。
銀婚式は、結婚二十五年ともなると、子どもたちも大きくなり、精神的にも経済的にもゆとりが出てきて、人生の節目の一つを夫婦力合わせて乗り越えたという実感もあります。
祝宴は、夫婦自身が主催になることも多いが親戚、友人が音頭をとって開かれることもあります。
結婚五十年の金婚式になると、夫婦は老境に入り、子どもも成人、独立して、孫にも恵まれ経済力のついた子どもを中心に、親戚、友人、知人など周囲が祝宴を開いて夫婦を招待するケースが多いようです。
銀婚式、金婚式には、夫婦の結婚式に出席した人を中心に、結婚後お世話になった友人、知人を招いて、子どもや孫も全員集合すれば何よりの祝宴になりましょう。
●祝宴の進め方
祝宴は、ホテルなどでのパーティー形式、料亭、レストランなどの会席形式などありますが、あまり形式にこだわらないようにしまし。ことに金婚式の場合、老人の口に合う料理にします。
会場では、夫婦を「花嫁」「花婿」と呼び、結婚披露宴のようにウェティングケーキを用意して入刀してもらい、雰囲気を盛り上げます。
会場の飾り付けも、銀婚式には、銀色、白色、緑色で飾り、花は白色を基調とします。金婚式の場合は、金色と白色で飾り付け、花も黄色と白色に統一します。
祝宴の進行では、子ども代表、友人、先輩、後輩の祝辞、夫婦の謝辞が述べられます。祝辞の依頼は前もってしておきます。
●パーティーでの服装
格式の高いホテルなどで行なわれる場合には、当の夫婦は正式礼装で客を迎え、夫が和装でしたら紋付羽織、袴、洋装のときは、日中はモーニングコート、夜ならイブニングコート(タキシード)です。夜でもモーニングが用いられる場合もあります。妻は和装なら留袖、丸帯、袋帯、洋装なら日中はアフタヌーンドレス、夜はカクテルドレスが正装となります。
夫婦以外は指定がなければ略式礼装になります。女性は訪問着か色無地に袋帯が和装で、洋装ならアフタヌーンドレスかカクテルドレスです。チョット大げさだなと思いましたら、フォーマルな感じのワンピースでもいいでしょう。男性はブラックスーツかダークスーツです。
「平服」という指定があるときには、改まった平服、よそ行きの平服という感覚にします。女性はつけ下げでもかまいません。
●お祝いの品々
会場では、夫が妻に贈り物をしてこれまでの苦労に報い出席者に謝辞を述べます。何か贈るかは、前もって打ち合わせをしておきます。
周囲から贈る場合は、夫婦二人で使えるものをペアで考え、高額なものなら共同で一品を贈ります。
お祝いの品は、銀婚式には銀製品か花束で、銀のスプーン二本、銀杯、帯どめ、楊枝入れ、銀糸をあしらった織物、銀蒔絵、銀象眼の漆器、銀で彩った陶磁器などがよく用いられます。
金婚式には金製品か花束を贈ることが多いようです。金製品としては、金杯、金扇、金糸をあしらった織物、金蒔絵、金象眼の漆器、金で彩った陶磁器などがあります。
しかし何も金銀にこだわることはありません。子どもが金を出し合って温泉旅行のクーポンを贈る、夫婦の趣味に合わせて観劇、音楽祭のチケット二枚を贈るのもいいでしょう。
座椅子、座布団、クッション、夫婦茶碗、お椀一対、おそろいの浴衣などもいいでしょう。茶道具、コーヒーセットもあります。
◇表書きは「お祝」酒肴料」
お祝いの品々を贈るには、紅白蝶結びの水引をかけ、のしをつけて、「御祝」と表書きをします。現金の場合は「酒肴料」「御菓子料」です。
●お返しは引出物の形で
銀婚式、金婚式のお返しは原則的に必要ありませんが、祝宴の出席者には引出物という形で記念品を渡すのが通例です。記念品としては、「寿」と染め抜いた風呂敷や袱紗、それに額皿、壺、花瓶などがよく使われます。夫婦のいずれか、あるいはどちらかが趣味人でしたら、本人がつくった和歌、俳句の短冊、本人の絵の色紙を贈ってもいいでしょう。




